小学校の運動会の振り返り|学年別の質問例・シートとAIプロンプト

運動会の経験を絵や文章に表す児童と、話を聞く教師のイラスト
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運動会が終わったあとの振り返り。「楽しかったです」「がんばりました」で終わり、子どもが何を工夫したのかまで見えてこないことはありませんか。

そんなときは、「どの場面で、何をしたの?」と聞くと、練習の工夫や友達とのやり取りを話しやすくなります。この記事では、学年別の質問例とコピーできるシートを用意しました。AIで問いの下書きを作る方法も紹介します。秋だけでなく、春の運動会にも使えます。

シートや会話例は、授業準備に使えるように作成したものです。学校の運動会のねらいに合わせて調整してください。

明日の準備は、この三つから

  1. 学年に合う問いを三つ選ぶ。
  2. シートをコピーし、絵や文字の欄を広げる。
  3. 「次に一つ試したいこと」で振り返りを終える。

AIは問いの下書きに使えます。下の質問例とシートだけでも準備できます。

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運動会の振り返りは「場面・行動・次の一歩」で考える

1 場面を思い出す

いつ、何をしていた?

練習・本番・準備・応援から選ぶ。

2 行動を見つける

そのとき、何をした?

工夫したこと、変えたことを確かめる。

3 次につなげる

教室で何を試したい?

明日できる小さな行動を一つ選ぶ。

「楽しかった」という気持ちを出発点にして、具体的な経験を聞きます。

勝敗や順位だけでなく、練習中に変えたこと、友達との関わり、次の生活に生かしたいことを確かめます。最初からすべて書かせず、学年や実態に合わせて問いを二つか三つ選びましょう。

観点 子どもへの問い 教師が確かめること
具体的な場面 いちばん覚えているのは、どんなとき? 本人が取り上げたい経験
過程・工夫 練習と本番で、やり方を変えたことは? 試行錯誤や自分で選んだ行動
人との関わり 友達と力を合わせたのは、どんな場面? 助け合い・伝え合いの具体例
次の一歩 明日からの教室でも試したいことは? 日常に持ち帰れる小さな行動

「協力できたよね?」と答えを決める聞き方は避けます。うまくいかなかったことや、まだ言葉にならない気持ちも振り返りの材料です。けが、欠席、見学などで参加の形が異なる子には、準備や応援、見て気づいたことも選べるようにします。

低学年・中学年・高学年の質問例

迷ったときの学年別の選び方
学年 問いの軸 回答の形
低学年 場面・したこと・次にしたいこと 絵、短い言葉、会話
中学年 工夫した行動と、その理由 二〜三文、ペアでの対話
高学年 役割での判断と、次の改善 場面・判断・改善を整理
学年は目安です。書く量より、本人の経験が伝わる方法を選びます。

低学年:一つの場面を絵・言葉・会話で表す

一、どんなことをしましたか。
二、できるようになったことはありますか。
三、ともだちといっしょにしたことはありますか。
四、つぎにやってみたいことは何ですか。

一年生では、まず「走ったとき」「応援したとき」など場面を選び、絵を描く方法も使えます。書くことが負担になる場合は、指差しや教師との会話から始めます。選択肢は考える手がかりにし、必ず「ほかのこと」も認めましょう。

中学年:行動と理由をつなぐ

一、練習でうまくいかなかったことに、どう取り組みましたか。
二、本番で試した工夫は何ですか。
三、友達の行動を見て、まねしたいと思ったことはありますか。
四、その経験を、次の授業や係活動でどう生かしたいですか。

「がんばった」と書いた子には、「どの場面で、何をしたの?」と一つだけ聞き足します。長さを増やすための質問ではなく、本人が思い出した行動を言葉にするための質問です。

「がんばった」で止まったときの会話例

子ども「リレーをがんばった。」
先生「走っているとき? それとも練習のとき?」
子ども「練習。バトンを落としたから、受け取るところを練習した。」
先生「受け取るとき、どんなことを変えてみたの?」

このあと出てくる言葉を待ちます。「協力して成長できたね」と教師が結論を先に足さないのがポイントです。これは説明用の会話例です。

高学年:役割・判断・改善を振り返る

一、自分の役割で、周りの状況を見て判断したことは何ですか。
二、計画と実際に違いはありましたか。どのように対応しましたか。
三、うまくいかなかったことを次に変えるなら、何を変えますか。
四、学級や学校を支えるために、これから続けたい行動は何ですか。

責任やリーダーシップの模範解答を求めず、取り組みの事実と本人の考えを分けて聞きます。「特に思いつかない」ときも、教師が成長の物語を補って書かせる必要はありません。

コピーして使える運動会の振り返りシート

以下をWordやGoogleドキュメントなどに貼り付け、記入欄の広さを調整します。名前を記入する欄は学校内の配布資料で必要に応じて追加し、記入済みのシートを外部AIへ送らない運用にします。

低学年用:絵や短い言葉で答えるシート

うんどうかいを ふりかえろう

1 こころに のこったこと
えで かいても、ことばで かいても いいです。

2 わたしが やってみたこと
「〇〇のときに、〇〇しました」

3 つぎに やってみたいこと
「こんどは、〇〇したいです」

はなして つたえることも できます。
じゅんび・おうえん・みて きづいたことも かけます。

中・高学年用:行動から次の一歩につなげるシート

運動会の振り返り

1 取り上げたい場面
いつ、どんな活動をしていましたか。

2 自分が選んだ行動や工夫
そのとき、何をしましたか。なぜそうしましたか。

3 気づいたこと
自分や友達の取り組みから、何に気づきましたか。

4 次の一歩
教室や次の行事で、一つ試してみたいことを書きましょう。

書きにくい場合は、話して伝える方法も選べます。
ほかの人に見せたくない内容は、無理に発表しなくて大丈夫です。

中学年では第二問を「何を工夫しましたか」に短くするなど、言葉を調整します。高学年でも全員に長文を求めず、一つの具体的な行動が読み取れるかを優先します。

教師向けAIプロンプト:学年に合う問いを作る

AIを使う場面は、配布前の問いやシートの下書きづくりです。児童に生成AIを直接使わせる手順ではありません。学校が認める利用環境とルールを確認してから使いましょう。

文部科学省の生成AIガイドラインでは、人が適切性を判断できる範囲での校務利用や、情報セキュリティなどへの留意が示されています。下の入力は架空の一般的な授業条件だけで構成しています。

小学校の運動会後に使う振り返りの問いを考えてください。

対象:小学1年生
目的:自分がしたことを思い出し、次にやってみたいことを一つ選ぶ
活動時間:20分
回答方法:絵、短い言葉、教師との会話から選べる

条件:
・問いは3問までにする
・児童に見せる文章は、ひらがなを中心に短くする
・一つの問いで尋ねることは一つにする
・勝敗や順位だけで判断しない
・欠席、見学、応援、準備で関わった場合も答えられるようにする
・実在する児童の感想や成長を創作しない
・よい経験をしたと決めつけない

出力:
1 児童向けの問い
2 各問いのねらいを教師向けに説明
3 書くことが難しい場合の代替方法
4 配布前に教師が確認する項目

学年、活動時間、回答方法だけを書き換えれば、別の学級の準備にも使えます。学級の実態を伝える場合も、特定の児童の診断、家庭事情、トラブル記録を入れず、「絵と会話でも回答できる形式」など、必要な教材条件へ置き換えます。氏名を消すだけで安全になるとは限りません。

期待する出力例と、問いの直し方

出力の形の例は「こころに のこったことは なんですか」「じぶんで やってみたことは なんですか」「つぎに やりたいことは なんですか」の三問です。これは説明用の例であり、AIの出力が毎回同じになるわけではありません。

もし「友達と協力して成功したことを書きましょう」と出たら、成功や協力を前提にしています。次の追加依頼で修正します。

成功したことや協力できたことを前提にした問いを見直してください。
うまくいかなかった経験、準備や応援での関わりも選べる問いにしてください。
本人の気持ちや努力を決めつける表現を削除し、一年生が理解しやすい短い文に直してください。

依頼の条件を整理する方法は、曖昧な依頼を使えるAIプロンプトに直す五つの手順でも紹介しています。

20分で行う振り返りの進め方

授業の流れを一枚で確認

3分

思い出す

練習・本番・準備・応援から、取り上げたい場面を選ぶ。

7分

表す

絵・短い文章・会話で、自分の経験を伝える。

5分

伝え合う

共有してよいことだけを、ペアや小集団で話す。

5分

次を選ぶ

教室で試したい行動を一つ決める。

合計20分の配分例。子どもの状況に合わせて調整してください。

書き始められない子には、最初に場面を一緒に選びます。共有の時間は、全員に発表を求めず、話してよいことだけを伝える約束にしておきましょう。

翌日以降に選んだ行動を確かめると、行事と日常をつなげられます。振り返りの文章の長さだけで、意欲や成長を決めつけないようにしましょう。

「次の一歩」を小さくする言い換え例

そのままだと広い目標 明日試せる行動の例
もっと協力する 係の仕事を始める前に、分担を確認する。
最後までがんばる 難しい問題は、まず図を一つ描いてみる。
友達に優しくする 困っている友達に「手伝おうか」と聞く。

これは教師が選ばせる正解集ではありません。子どもの言葉を聞き、その子が試してみたい行動を一緒に小さくするための例です。

紙とICTの使い分け:入力負担を増やさない

子どもの状況 選びやすい方法 準備のひと工夫
文字入力に時間がかかる 紙に絵や短い言葉を書く 描く欄を広くする。
話すと経験が出てくる 教師との会話で伝える 一度に一つだけ尋ねる。
端末で自分の考えを入力できる 学校が認めるフォームなど 質問は少なく、閲覧権限を確認する。

低学年で入力に時間がかかる場合は、紙や会話を選びます。端末を使う場合も、学校が認めるアプリと共有範囲を確認し、児童が自分で考えた内容を表すために使います。

中・高学年では、学校が利用を認めるフォームなどで三問だけ回答する方法もあります。必須回答を増やしすぎず、回答を学級全体へ自動公開する設定は避けます。写真を使う場合は、児童の顔、氏名、名札などが写り込むことと閲覧権限を確認してください。集めた回答を外部AIに一括送信する手順は、本記事では推奨しません。

配布前に確認する五つのポイント

  1. 学校の運動会のねらいと問いが合っているか。
  2. 学年に合う語彙で、一問が長すぎないか。
  3. 成功、協力、感動を答えの前提にしていないか。
  4. 書く、描く、話すなど、回答方法を選べるか。
  5. 見学や欠席など参加の形が違う子も取り組めるか。

AIに任せるのは、問いの候補やレイアウト前の文章づくり。どの経験を大切に扱うか、どんな支援をするかは、教師が決めます。まずは三問だけのシートを用意し、子ども自身の言葉を聞く時間を残してみてください。

参考資料

文部科学省「生成AIの利用にあたって」。本記事のAI利用上の留意点を確認するために参照しました。質問例、シート、時間配分は本ブログが作成した提案であり、文部科学省の推奨様式ではありません。確認日:2026年10月5日。

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かおる先生
かおる先生
小学校教諭
大学・大学院では教育や技術について学び、小学校教諭免許に加えて、中学校(技術)および高等学校(情報・工業)の専修免許も取得しました。 「知ることの入り口」に立つ児童たちに、わかりやすく伝えることに大きなやりがいを感じ、現在は小学校の教員として日々子どもたちと向き合っています。またこの場では、日々の教育現場で役立っている業務効率化や時短の工夫、ちょっとした小技に加えて、趣味でもあるガジェットについての話題も交えながら、さまざまな情報をまとめていきたいと考えています。
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