小1生活「秋探し」のICT活用|45分の授業案とワークシート
秋探しで写真はたくさん撮れた。でも、教室に戻ると「葉っぱがありました」で話が止まってしまう。そこで写真の枚数を増やすより、「どこが違った?」と見直せる記録を1枚残す授業を考えます。
小1生活科の秋探しに、観察・撮影・比べる・伝えるの流れを入れた45分の授業案です。ICTは気付きを残して見返すために使います。校内での実施を想定した提案なので、移動時間や地域の季節に合わせて組み替えてください。

小1生活「秋探し」のICT活用は、見付けた違いを残すために
この授業でねらうのは、写真をきれいに撮ることより、身近な自然の色や形、手触りなどを比べて気付くことです。文部科学省の生活科の解説でも、自然に繰り返し関わり、比べたり仲間分けしたりする活動が示されています。
緑の葉と落ち葉、同じ木の下にある大小の実、以前撮った同じ場所の写真。比べる相手があると、子どもの「見付けた」が「ここが違う」に変わるきっかけを作れます。秋らしい色がまだ少ない地域なら、見た目だけでなく風や音、日差しなどに目を向ける計画でも構いません。
45分の授業案|観察してから写真を1枚選ぶ
| 時間 | 子どもの活動 | 教師が準備すること |
|---|---|---|
| 5分 | 前の季節の写真などを見て、探したいことを考える | 比べる写真、安全な活動範囲を示す |
| 12分 | 校庭などで実物を観察し、気になるものを探す | 歩く場所や見てよい対象を確認する |
| 8分 | 止まって撮影し、伝えたい写真を1枚選ぶ | 撮り方、保存先、移動時の持ち方を確認する |
| 12分 | 教室で写真と気付きを組み合わせ、ペアで伝える | 丸印を付ける見本と短い文の型を用意する |
| 8分 | 気付いた違いを共有し、次に見たいことを決める | 「何と比べた?」と問い返す |
スマートフォンでは、表を横に動かして読めます。
合計45分には、校内の近い場所への短い移動を含めています。園外や公園へ出る場合は、この表をそのまま当てはめず、別の時間計画にしてください。撮影操作に慣れていない学級は、教師が撮った写真を使う、2人で1台にするなど、観察の時間が残る方法を選びます。
撮影前に約束することは、短く具体的に
- 歩いている間は撮らず、安全な場所で止まって撮る
- 活動範囲を離れず、分からないものは教師に聞く
- 人の顔や名札、他の人の持ち物を写真に入れない
- 植物をむやみに取らず、触ってよい対象を教師と確認する
- 写真は学校が認める保存先に置く
どんぐりを拾う場所、虫に触れる場面、段差のある道などは、教師が事前に確認します。端末の操作ができることと、屋外で安全に使えることは別に考えて準備します。
写真1枚と「見付けたこと」を組み合わせるワークシート
iPadなどの端末で、学校が使っている資料作成アプリを開き、写真と短い文を並べます。写真に丸を付けるだけでも、どこを見てほしいかが伝わります。新しいアプリの使い方を一度にたくさん教えない形です。
| 欄 | 子どもが残すこと | 支援の例 |
|---|---|---|
| 写真 | いちばん伝えたい発見を1枚 | 教師が撮った写真から選んでもよい |
| 見付けたこと | 色、形、音などの気付き | 「〇〇が、〇〇だった」を使う |
| 比べたもの | 別の葉、以前の写真、友達の発見 | 二つを並べて見る |
| 次に見たいこと | もう一度確かめたいこと | 教師とのやり取りで言葉を残す |
スマートフォンでは、表を横に動かして読めます。
あきを みつけたよ ここに しゃしんを 1まい みてほしい ところに まるを つけよう みつけたこと: __が、__だった。 くらべたもの: __と くらべると、__が ちがった。 つぎに みてみたいこと: __を、もういちど みたい。
入力のために長い時間を使う必要はありません。まだ文字入力が難しい子は、指で書く、紙に書く、話したことを教師が記録する方法でも同じねらいに向かえます。全員が同じ完成度のデジタル作品を作ることを、この時間の目標にしない方が活動を組みやすくなります。
「葉っぱがあった」で終わらせない問いかけ
| 子どもの言葉の例 | 問い返し | 見直す対象 |
|---|---|---|
| 「葉っぱがあった」 | 「どんな色や形だった?」 | 写真の中で見たところに丸を付ける |
| 「大きいどんぐりだった」 | 「どれと比べて大きいと思った?」 | 二つの実を並べる |
| 「秋になった」 | 「前と変わったところはどこ?」 | 同じ場所の以前の写真と並べる |
スマートフォンでは、表を横に動かして読めます。
この表の発言は、問いかけを考えるための架空例です。答えを秋らしいものに誘導するより、本人が何を見てそう思ったのかを聞きます。同じ場所でも、緑の葉が残っていたという発見には価値があります。
- 1.観察する実物を見て、触れてよいものを確かめる
- 2.記録する伝えたい写真を選び、見た場所に印を付ける
- 3.比べて話す以前や友達の記録と並べ、違いを伝える
授業後に見るのは、作品の見栄えより気付きの中身
写真の枚数や文字入力の速さだけでは、生活科でどんな気付きがあったかは分かりません。「何を比べたか」「どんな違いを見付けたか」「次に何を確かめたいか」を、作品と活動中の様子の両方から見ます。ここで示した欄は記録の観点の例で、学校の評価規準に置き換わるものではありません。
もし撮影に時間がかかり、比べる時間が残らなかったなら、次は教師が写真を用意する方法でもよいはずです。端末を使う場面を減らしてでも、自然に触れる時間と、発見を伝え合う時間を残します。
参考資料
操作や設定の説明は2026年10月6日に確認しました。学校・設置者の方針、アカウントの設定や画面の更新に応じて読み替えてください。




