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【ママパパ必見】勉強についていけない小学生にできる家庭サポート術とは?

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保護者の皆様、日々の学習、本当にお疲れ様です!

学年が上がるにつれて、宿題の量や内容が難しくなり、「うちの子、宿題に時間がかかりすぎている…」「このままで、授業についていけるのかな…?」といった不安を感じる保護者の方も少なくないのではないでしょうか。

  • 「どうやって教えてあげたらいいんだろう?」
  • 「つい感情的になってしまって、親子喧嘩に…」
  • 「うちの子だけ、理解が遅れている気がする…」

こんなお悩み、もしかしたら心当たりがあるかもしれません。

今回は、小学校での学習において、子どもたちがつまずかないために家庭でできること、そして、保護者の方が抱える不安を少しでも軽くするためのサポート術を、先生の視点からお伝えします。


なぜ「宿題」でつまずくの?小学校の宿題の「本当の目的」

宿題と聞くと、「大変なもの」というイメージがあるかもしれませんね。しかし、小学校の宿題には、子どもたちの成長を促す大切な目的があります。

  • 学習内容の定着: 授業で習ったことを繰り返し練習し、知識をしっかりと身につけるため。
  • 学習習慣の形成: 毎日決まった時間に取り組むことで、自ら学ぶ習慣を養うため。
  • 家庭学習の見通し: 保護者が子どもの学習状況を把握し、必要なサポートを考えるきっかけにするため。

大切なのは、量をこなすことだけが目的ではないということです。宿題を通して「できた!」という喜びを感じ、「自分はできるんだ」という自己肯定感を育むことが、子どもの学習意欲に繋がります。


学年別「あるある」つまずきポイントと家庭学習のヒント

お子さんが今、どの学年で、どんなことに「つまずき」を感じているのか。それぞれの発達段階に合わせた学習内容と、よくある悩みを理解し、効果的なサポートに繋げましょう。

【低学年(1・2年生)】学習習慣の土台作りが肝心!

この時期は、学習内容そのものよりも、「学習に向かう姿勢」や「集中力」を育むことが重要です。

  • あるある悩み: 机に向かわない、集中力が続かない。宿題を「やらされ仕事」だと思っている。ひらがな・カタカナ、繰り上がり・繰り下がりの計算で混乱。
  • 家庭学習のヒント:
    • 「短い時間で集中」: 15分〜20分程度を目安に区切り、休憩を挟みましょう。
    • 「できた」をたくさん見つける: 漢字を1つ丁寧に書けた、計算が1問正解した、など小さなことでも具体的に褒めてあげましょう。
    • 「リビング学習」も有効: 保護者の目の届く場所で学習することで、分からない時にすぐに質問でき、孤独感を減らせます。
    • 「学ぶって楽しい!」を伝える: 図鑑を一緒に見たり、日常生活で算数(例:お買い物の計算)や国語(例:標識の文字を読む)に触れる機会を作ったりしてみましょう。

【中学年(3・4年生)】学習内容が深まり、壁にぶつかりやすい時期

算数ではかけ算の筆算や割り算、国語では物語文の読み取りなど、抽象的な思考が求められる場面が増えてきます。

  • あるある悩み: 問題の意味が理解できない。応用問題になると手が出ない。理科や社会で暗記が増え、興味が持てない。
  • 家庭学習のヒント:
    • 「なぜ?」を大切に: 「どうしてこうなると思う?」「他に考えられることは?」と問いかけ、子ども自身が考える時間を与えましょう。
    • 「図や絵で考える」習慣を: 算数の文章問題などは、図に描いて整理するよう促してみましょう。視覚化することで理解が深まります。
    • 興味関心を広げる: 理科のテーマなら実際に観察してみる、社会のテーマなら地図や関連するテレビ番組を見るなど、学習内容と実生活を結びつける工夫を。
    • 「完璧主義」から解放される: 全ての問題を完璧に解くことより、間違った問題を「なぜ間違えたか」理解し、次に繋げることが大切です。

【高学年(5・6年生)】自主性が育ち、苦手意識が芽生えやすい時期

学習内容はさらに複雑になり、理科の実験や社会の歴史など、情報量も増えます。思春期に入り、学習への向き合い方も変化しやすくなります。

  • あるある悩み: 特定の教科に苦手意識を持つ。学習計画を立てるのが難しい。家庭での声かけに反発することも。
  • 家庭学習のヒント:
    • 「自分で計画を立てる」経験を: 宿題の量に合わせて「いつ、何を、どれくらいやるか」を子ども自身に決めさせ、実行できたら褒める。
    • 「質問しやすい環境」を作る: 分からないことがあっても「こんなこと聞いてもいいのかな?」と思わないよう、いつでも相談に乗る姿勢を示しましょう。
    • 「学びの面白さ」を共有: ニュースや社会問題について一緒に話したり、興味のある分野を深掘りする機会を設けたりして、学習の視野を広げましょう。
    • 「親は応援団」のスタンスで: 指示や命令ではなく、「何か困っていることはない?」と寄り添い、自立を促すサポートを心がけましょう。

基礎学力の定着と苦手克服のための親の役割

親は子どもの学習の土台を築き、やる気を引き出すサポートを提供しつつ、最終的には子どもが自ら学びを進める力を育むことが目指されます。

1. 基礎学力の「土台固め」が最重要!

特に算数と国語の基礎は、早いうちからしっかりと固めることが、その後の学習のつまずきを防ぎます。

  • 算数のポイント:
    • 「10のまとまり」を意識: 繰り上がり・繰り下がり計算の理解には、おはじきや数え棒で具体的なイメージを持つことが大切です。
    • 九九の習得: 小学校2年生で習う九九は、その後の算数の基礎中の基礎。割り算でつまずいている場合は、九九の暗記し直しから始めましょう。
    • 筆算の「タテ」を意識: 数字がずれないよう、マス目のあるノートで1マスに1つの数字を書く練習から始めると良いでしょう。
    • イメージ化: 抽象的な分数や小数は、定規やピザなど身近なものと関連付けて具体的なイメージを持たせることで理解を助けます。
    • 字をきれいに書く練習: 字が丁寧だと、計算ミスも減り、モチベーション維持にもつながります。
    • ゲーム要素の導入: 問題を解くと新しいステージが開くようなゲーム要素を取り入れた教材も、やる気を引き出すのに効果的です。
  • 国語のポイント:
    • 漢字・カタカナの早期発見と対策: 「ど忘れ」「出てこない」状態は早期対応が肝心。計画的に漢字テストを実施し、間違えた漢字はしっかり練習を促しましょう。
    • 読解力の向上: 算数の文章問題にも影響するため、日頃から物語が書かれた本を読み、感想を聞く中で内容理解度を確認しましょう。
    • 「できる」体験の積み重ね: 興味のある題材や簡単な問題から始め、「これならできる!」という成功体験を積ませることが重要です。
    • 音読の活用: 「きちんと読む」力を育むために、声に出して読む音読は非常に重要です。

2. 苦手克服のための具体的なサポート

子どもが勉強に対して苦手意識を持ったり、やる気を失ったりしないよう、親が適切にサポートすることが不可欠です。

  • つまずいている箇所の早期発見と遡行学習: テストや宿題で、どこが理解できていないのか、大人から見てつまずいている箇所をしっかり確認し、必要であれば前の学年や単元に戻って学習し直す「遡行学習」を支援しましょう。
  • ポジティブな声かけと達成感の創出: 小さく具体的な目標を設定し、達成したら具体的に褒めることが大切です。グータッチやハイタッチなどの非言語コミュニケーションも有効です。
  • 努力の可視化: 達成した目標や、やり終えた宿題に付箋を貼るなど、子どもが自分の頑張りを実感できる工夫をしましょう。
  • 「できる」体験の積み重ね: 勉強が分からないことが勉強嫌いの大きな原因となるため、簡単な問題から始め、「できた!」という成功体験を積み重ねることが重要とされます。

家庭学習をスムーズにするための環境と習慣

  • 学習習慣の確立とルーティン化: 「帰宅したらまず宿題」「夕食後は宿題の時間」など、家庭でのルールを設け、勉強をルーティン化しましょう。毎日短時間でも継続することが大切です。
  • 集中できる環境の整備: テレビやおもちゃを視界に入れないなど、集中できる環境を作りましょう。勉強机だけでなく、リビングやダイニング、親のそばなど、子どもが快適だと感じる場所を選ぶことも有効です。
  • 短時間の集中と休憩: 小学生の集中力は短いため、25分勉強して5分休む「ポモドーロテクニック」のように、短時間の集中と休憩を交互に行う方法も効果的です。
  • 「作業興奮」の活用: まずは机に向かって勉強に取り掛かるという行動を促すことが大切です。
  • 自立学習の促進と主体性の尊重: 学習計画を立てる際など、子ども自身に決定権を持たせることが重要です。親は常に答えを与えるのではなく、子どもが自分で考え、問題解決する力を養う機会を与えましょう。「教える」から「伴走する」姿勢へ移行することが大切です。
  • 過干渉の回避と忍耐強い見守り: 親の介入が過度になると、子どもの自立心を阻害したり、学習の楽しさが薄れたりする可能性があります。子どもが宿題に取り掛かるのが遅い日があっても、叱らずに見守りに徹しましょう。

困ったら、まずは学校へ相談を!

家庭学習で、保護者の方が一人で抱え込む必要は全くありません。

  • 「些細なこと」と思わずに: 「うちの子、もしかして学習障害かも…」「学校で何かあったのかな…」といった漠然とした不安も、まずは学校に伝えてみてください。
  • 具体的な情報を伝える: 「宿題に〇時間かかる」「特定の問題でいつも手が止まる」「家ではできるのに、テストになると…」など、具体的な状況を伝えると、先生も対応しやすくなります。
  • 連絡のタイミング: 連絡帳、学校電話、個人面談など、状況に合わせて適切な方法で連絡を取りましょう。

先生方は、子どもたちの学校での様子を一番よく知っています。家庭での様子を教えていただくことで、学校と家庭が連携して、子ども一人ひとりに合ったサポートを考えることができます。


まとめ:完璧を目指さず、子どもの「できた!」を大切に

小学校での家庭学習は、子どもが自信をつけ、学びの楽しさを知るための大切な時間です。保護者の方々は、つい「完璧にやらせなきゃ」と思い詰めてしまいがちですが、大切なのは「毎日続けること」と「子どもの頑張りを認めること」です。

今日から少しずつ、家庭学習のスタイルを見直して、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やしていきましょう!

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かおる先生
かおる先生
小学校教諭
大学・大学院では教育や技術について学び、小学校教諭免許に加えて、中学校(技術)および高等学校(情報・工業)の専修免許も取得しました。 「知ることの入り口」に立つ児童たちに、わかりやすく伝えることに大きなやりがいを感じ、現在は小学校の教員として日々子どもたちと向き合っています。またこの場では、日々の教育現場で役立っている業務効率化や時短の工夫、ちょっとした小技に加えて、趣味でもあるガジェットについての話題も交えながら、さまざまな情報をまとめていきたいと考えています。
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