ママパパ

夏休みの宿題はもう怖くない!親も子も笑顔で乗り切る読書感想文の教科書

kaorusensei06

夏休みが終わり、いよいよ二学期が始まりますね。

「読書感想文、どうやって書けばいいの?」 「結局、いつも最後の日に慌てて終わらせることに…」 「子どもが『面白かった』しか言わなくて、感想がまとまらない…」

夏休みの宿題の中でも、読書感想文は多くの親子が頭を悩ませる課題の一つではないでしょうか。

しかし、読書感想文は、単なる宿題ではありません。子どもたちの読解力思考力、そして表現力を育む、素晴らしい機会なんです。

この記事では、小学生向けの読書感想文の書き方について、親しみやすい言葉で解説します。親のサポートのポイントや、子どもが抱えがちな根本的な課題、そしてそれを乗り越えるための具体的なヒントを、一緒に見ていきましょう。

読書感想文は「ただの感想」じゃない!〜その目的と構成を知ろう〜

読書感想文は、本を読んで「面白かった」「つまらなかった」だけでなく、なぜそう思ったのか、本から何を学んだのかを自分の言葉で表現することが大切だとされています。

読書感想文を通じて育成されるべき資質や能力

  • 読解力の深化: 本の内容を正しく理解し、作者が伝えたいことを的確にとらえる力が身につきます。
  • 思考力の養成と内省: 本の内容について深く考え、自分の意見を持つ練習になります。「なぜそう思ったのか」という理由や背景を深く掘り下げることで、思考が深まります。
  • 表現力・文章力の向上: 自分の考えや感じたことを、相手に分かりやすく伝える文章力が身につきます。文章を「はじめ・なか・おわり」の基本構成でまとめることで、論理的な文章構成力が養われます。
  • 人間性の向上と行動変容: 本から学んだことを今後の生活や目標にどう活かしていきたいかを示すことで、学びを行動に繋げる力が向上します。

読書感想文の基本的な構成

小学校の読書感想文は、一般的に「はじめ」「なか」「おわり」の3部構成で書くことが推奨されます。

  • はじめ(導入): なぜその本を選んだのか、本を読む前の印象や期待を書きます。読者の興味を引く問いかけや、心に思ったこと(心内語)から書き始める工夫も有効です。
  • なか(本論): 最も心に残った場面やセリフ、言葉を挙げ、なぜそれが心に残ったのか具体的な理由を説明します。本の内容と自分の体験を結びつけることで、感想に深みが増します。
  • おわり(結論): 本全体を通して学んだことや気づきをまとめます。本から得た教訓を、これからの自分の生活や目標にどう活かしていきたいかを具体的に述べましょう。

読書感想文が子どもにとって抱える根本的な課題

子どもたちが読書感想文を「面倒」「書くのが大変」と感じるのには、いくつかの根本的な理由があります。

  • あらすじの扱いの難しさ: 読書感想文の主役はあくまで読んだ人の「感想」ですが、子どもたちはあらすじで原稿用紙を埋めようとしてしまいがちです。あらすじを要約する力は、想像以上に技術が必要なため、子どもがうまく書けないのは当然です。
  • 読書感想文の目的の誤解: 子どもたちは、読書感想文を「本の感想文」と捉え、まず本について説明しなければならないと考えてしまいがちです。しかし、本来の目的は、読書を通して「自分がどう変わったか・どう成長したか」という自己変容の過程を記述することにあります。
  • 本の理解度や表現力の不足: そもそも本を十分に読み込めていない、または内容を理解できていない場合や、読書家の子どもであっても、感じたことを言葉で表現するための知識(語彙や表現方法)が不足しているために、結局「おもしろかった」といった抽象的な感想しか書けない、という状況に陥ることがあります。
  • 評価やコンクールへのプレッシャー: 評価やコンクールを意識するあまり、「コンクールに勝てる」感想文を書こうとして素直な気持ちを書けなくなることがあります。その結果、自分の考えや感情が伝わらない没個性的な文章になってしまうことがあります。
  • 外部ツールの利用と本来の目的からの逸脱: インターネット上の文例やChatGPTのようなAIチャットボットを利用して感想文を作成する行為が、子どもたちが自分なりに考えるプロセスを省略し、文章を書く喜びを味わう機会を失わせることに繋がっています。

親のサポートが成功の鍵!良い読書感想文を作成するためのヒント

良い読書感想文を作成するためには、書く前の準備から実際の執筆、そして見直しに至るまで、いくつかの具体的な方法とポイントがあります。

1. 本選び

読書感想文をスムーズに書くためには、本選びが非常に重要です。

  • 子どもが心から「読みたい!」と思える本を選ぶのが最も大切です。
  • 自分の体験と関連する本を選ぶと、感情が動きやすく、自分自身の言葉で書きやすくなります。
  • 難解すぎず、無理なく読めるボリュームと内容の本を選びましょう。
  • 課題図書は、感想文が書きやすいように選定されているため、参考にすると良いでしょう。

2. 書く前の準備とヒント

  • 読書メモを取る: 本を読みながら気になったことや感じたことを書き留めておくことが、感想文の「ネタ」集めになります。
    • 心に残った場面やセリフ、言葉とそのページ数をメモしましょう。
    • 感動したところ、疑問に思ったところ、自分だったらどうするか、本を読んで思い出した自分の体験も記録します。
    • 付箋を活用して、気になったページに貼り、簡単なメモを添えるのも効果的です。
  • 「なぜ?」を掘り下げる: 子どもが「面白かった」などの簡単な感想しか言わない場合でも、「なぜ面白かったの?」「どんなことを思った?」などと質問することで、子どもの考えを深く掘り下げることができます。

3. 具体的な書き方

読書感想文の基本的な構成を意識し、以下のポイントを押さえましょう。

  • あらすじは必要最小限に: 感想文の主役はあくまであなたの「感想」です。あらすじは全体の2〜3割程度に抑えましょう。
  • 「なぜそう思ったのか」を具体的に: 「面白かった」「感動した」といった表面的な感想だけでなく、「なぜそう思ったのか」という理由や背景を深く掘り下げて説明することが最も大切です。
  • 本の内容と自分の体験を結びつける: 本の内容と自分の体験を結びつけることで、感想に深みが増します。
  • 「自己変容」の過程を書く: 本を読む前と読んだ後で、自分の考え方や物事の見方がどのように変化したかを書くと、良い読書感想文になります。
  • 未来に向けた抱負で締めくくる: 本から得た教訓や感動を、これからの自分の生活や目標にどう活かしていきたいかを具体的に述べましょう。
  • 文字数調整のコツ: 文字数が足りない場合は、各エピソードをより具体的に詳しく描写したり、自分の考えをさらに深く掘り下げたりすることで補えます。

良い読書感想文を作成するための具体的な書き方や準備方法

良い読書感想文を作成するためには、書く前の準備から実際の執筆、そして見直しに至るまで、いくつかの具体的な方法とポイントがあります。

1. 本選び

自分が心から「読みたい」「面白そう」と思える本を選ぶことが最も大切です。興味が持てない本では感想が出にくいからです。

本の選び方のポイント具体例
興味が持てるジャンル伝記、ノンフィクション、動植物、科学、学校のことなど。
感情移入しやすい本登場人物に共感できる本や、考えさせられるテーマの物語。
無理なく読めるボリューム難解すぎず、分厚すぎない本。
課題図書を参考にする感想文向きに選定されているため、困った際には参考にすると良い。

2. 読書メモの作成

本を読みながら、気になったことや感じたことをメモしておく「読書メモ」を事前に作成することが非常に有効です。

  • メモには、心に残った場面やセリフ(ページ数も)、感動した点、疑問に思った点、登場人物の行動や気持ちについて考えたこと、自分だったらどうするか、本を読んで思い出した自分の体験などを書き留めます。
  • 低学年の子どもの場合、親が「なぜ?」「どうして?」と質問して考えを掘り下げたり、共感してあげたりすることで、子どもは自分の考えを整理しやすくなります。

3. 良い読書感想文を作成するための具体的な書き方

読書感想文の基本的な構成は「はじめ」「なか」「おわり」の3部構成です。

構成内容ポイント
はじめ本との出会い、読む前の印象や期待。読者の興味を引く問いかけや、心内語から始めると良い。
なか心に残った場面やセリフ、本の内容と自分の体験を結びつける。あらすじは最小限に。なぜそう思ったのかを具体的に書く。
おわり本から学んだこと、今後の抱負。自分の考えや価値観がどう変わったかをまとめ、未来に向けたメッセージで締めくくる。

読書感想文は、子ども自身の思考力や表現力を養う良い機会です。完璧を目指すのではなく、本と向き合い、自分の言葉で表現する経験を大切にしましょう。

まとめ

読書感想文は、子ども自身の思考力や表現力を養う良い機会です。完璧を目指すのではなく、本と向き合い、自分の言葉で表現する経験を大切にしましょう。

この記事が、夏休みの宿題に悩む保護者の方にとって、少しでも心の支えになれば幸いです。

Xからの読者コメントをお待ちしています。
ブログ更新の励みになります!
楽天
ABOUT ME
かおる先生
かおる先生
小学校教諭
大学・大学院では教育や技術について学び、小学校教諭免許に加えて、中学校(技術)および高等学校(情報・工業)の専修免許も取得しました。 「知ることの入り口」に立つ児童たちに、わかりやすく伝えることに大きなやりがいを感じ、現在は小学校の教員として日々子どもたちと向き合っています。またこの場では、日々の教育現場で役立っている業務効率化や時短の工夫、ちょっとした小技に加えて、趣味でもあるガジェットについての話題も交えながら、さまざまな情報をまとめていきたいと考えています。
記事URLをコピーしました