【初心者OK】小学校教員のための副業とお金の増やし方｜失敗しにくい始め方

〜金融モラルと制度の正しい理解で安心・堅実に備える〜

近年、働き方改革や老後不安への備えから、教員の間でも副業や資産運用への関心が高まっています。特に小学校の先生は、公立・私立、常勤・非常勤によって取り得る選択肢が異なるため、正しい制度理解が不可欠です。

本記事では、公立小学校の教員における副業のルール、金融モラル、そして税制優遇のあるおすすめの資産運用方法について詳しく解説します。

公立小学校教員の副業ルールと制度の壁

公立学校に勤務する教員は地方公務員に該当し、営利目的の副業は原則禁止とされています。これは、公務員が国民全体の奉仕者としての職責を果たすために課せられた制度上の制限です。

✅ 例外規定：「教育公務員特例法 第17条」

一定の条件を満たす場合に限り、教育に関する職務や活動であれば、副業が許可される可能性があります。

• 本務に支障がないこと
• 任命権者（教育委員会や校長）の許可を得ること
• 活動内容が教育的であること（執筆・講演・非常勤講師など）

ただし実際には、自治体ごとの運用の違いや文化的な保守性により、申請が通りにくいケースも少なくありません。

副業を検討する際のポイント

• 校長や管理職への事前相談を行う
• 活動内容・時間帯・報酬の有無などを書面で整理する
• 勤務時間外かつ本務に支障がないことを明記する

私立小学校教員は比較的自由

私立学校の教員は公務員ではないため、副業の可否は勤務先の就業規則によって異なります。アンケート調査では、約75％の私立学校教員が「副業可能かつ申請不要」と回答しています。

とはいえ、無断で行うことによるリスク（信用低下・トラブル）もあるため、できる限り上長に相談・報告する姿勢が望ましいでしょう。

副業における金融モラルと注意点

副業を行う際には、法的な枠組み以上に、教員としての立場・信頼・品位を意識する必要があります。

❗ 主な注意点

• 職務専念義務の遵守：副業によって本業に支障が出ないよう、体調・時間管理に十分配慮を。
• 信用失墜行為の禁止：社会的に不適切な行動や、教育者としての品位を損なう活動は厳禁。
• 守秘義務の徹底：副業において学校や生徒の情報を漏らすことは、重大な倫理違反。
• 確定申告の必要性：副業収入が年間20万円を超えた場合は申告義務があります（20万円以下でも住民税の申告が必要なことも）。勤務先に知られたくない場合は、住民税の普通徴収の選択を検討しましょう。

教員におすすめの資産運用と制度活用

教員は給与収入が安定している反面、昇給・副収入の機会が限られているため、長期的な視点で資産形成を行うことが非常に重要です。以下では、教員にとって実践しやすく、税制上も有利な制度・投資手段を紹介します。

1. 投資信託（積立投資）

🟢 特徴

• 複数の資産に分散投資されており、個別株よりリスクが低い
• 月1,000円からでも積立可能
• 長期・分散・積立の投資原則に最適

🟢 おすすめ商品

• eMAXIS Slim 米国株式（S&P500）
• eMAXIS Slim 全世界株式（オール・カントリー）

🟢 ポイント

• 手数料の安さ
• 過去のパフォーマンス
• インデックス型（市場平均を追う）

2. 新NISA（少額投資非課税制度）

🟢 メリット

• 運用益が非課税
• 年間360万円、生涯1,800万円まで非課税投資が可能（2024年改正）
• 資金拘束がなく、途中売却も自由
• 確定申告不要

🟢 教員には「最初に優先すべき制度」

3. iDeCo（個人型確定拠出年金）

🟢 税制優遇

• 掛金が全額所得控除
• 運用益が非課税
• 給付時にも「退職所得控除」「年金控除」などが適用可能

🔴 注意点

• 原則60歳まで引き出せない
• 退職金や年金と重なると、税制上の控除枠が重複・消失する可能性あり
• 手数料が自己負担

🟢 NISA枠を使い切ってからの利用が推奨

4. 不動産投資（小規模）

🟢 許可不要となる条件

• 独立家屋5棟未満または10室未満のアパート
• 賃料収入が年間500万円未満
• 管理業務を管理会社に委託している

🟢 メリット

• 安定収入が見込める
• 公務員は信用力が高く、融資を受けやすい

5. フリマアプリでの不用品販売

• 個人の不要品を処分する目的であれば、副業扱いにはならず許可不要
• 営利目的・反復的な販売とみなされる場合は注意

その他の投資手段（教員でも可能）

資産運用で大切な5つの心構え

1. 余裕資金で行う：生活費とは別で、損失が出ても困らない資金で
2. リスクとリターンの関係を理解する：「低リスク高リターン」は存在しません
3. 長期・積立・分散を徹底する：一括投資・集中投資は避ける
4. 継続が成果を生む：焦らずコツコツ続けることが資産形成の鍵
5. 専門家に相談する：不安がある場合は、「退職金ナビ」「J-FLEC」などの公的支援を活用

まとめ：教員にとっての「副業」と「資産形成」はキャリアの一部

公立の小学校教員であっても、ルールの範囲内で副業や資産運用は可能です。特に、NISAや投資信託による積立投資はリスクを抑えながら税制優遇も活用でき、将来の備えとして効果的です。

副業に関しても、教育関連の活動であれば許可されやすく、慎重に計画すれば本業との相乗効果も期待できます。

大切なのは、「金融モラル」と「制度理解」の両立。教員という立場だからこそ、誠実に・堅実に備える力が求められます。

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かおる先生

小学校教諭

大学・大学院では教育や技術について学び、小学校教諭免許に加えて、中学校（技術）および高等学校（情報・工業）の専修免許も取得しました。 「知ることの入り口」に立つ児童たちに、わかりやすく伝えることに大きなやりがいを感じ、現在は小学校の教員として日々子どもたちと向き合っています。またこの場では、日々の教育現場で役立っている業務効率化や時短の工夫、ちょっとした小技に加えて、趣味でもあるガジェットについての話題も交えながら、さまざまな情報をまとめていきたいと考えています。